「先生」って呼ばせないで

「生徒にそんなことは教えない」


「幼なじみの妹には教えてくれる?」


お兄ちゃんの妹の特権は、これからもふんだんに使い続けるつもりだ。


「なら怜に聞けよ。教えてくれるんじゃねーの?」


「お兄ちゃんは何も教えてくれないよ」


何か聞いても“秘密”“廉に聞いて”“廉の許可があれば教えるけど”ばかり。


あぁ見えて口は固いのがお兄ちゃんだ。


「…でもね、“廉のことは好きにならない方がいい”って言われたよ」


理由は教えてくれなかったけど…。


「そりゃそうだろ。俺を好きになったって何の進展もしないんだから」


……そういうことじゃないと思うんだよね…。


お兄ちゃんが言っていた本当の意味は、もっと違うことのように感じる。


ただの勘だけど。