だからこの恋心は消すことにした。





*****



白、白、白。
どこを見ても白いこの世界で、1人だけ色のある彼女は珍しく嬉しそうにはしゃいでいた。



「エイダン!見てください!やっとここまで大きくなりました!」



そこら中の雪をかき集めて、小さな山を作っているラナがその雪山の前で誇らしげに笑っている。

ここは俺の拠点である家の前にある小さな開けた場所だ。
そこで俺とラナはラナの提案により、雪遊びをしていた。



「お前、さっきからこれしかしていないよね?それでこの大きさなの?他のことしてたんじゃないの?」



あまりにも進まないラナの作業に呆れて鼻で笑う。するとラナは頬を膨らませながらこちらを睨んできた。
…だが、その鼻の先は赤く、いまいち迫力に欠ける。



「…これが私の全力なんです。見ていてください。エイダンも入れるような大きな山を作りますから」

「俺も入る大きさねぇ。きっと日が暮れるだろうね。何日作業になるかな」

「そ、そんなにかかりません!今に見ててください!」



揶揄うようにラナを見れば、ラナがプイッとこちらから勢いよく視線を逸らし、そのまま手に持っていた大きなスコップを雪へと刺す。
それからグイッとスコップいっぱいに雪を乗せて、雪山目掛けて思いっきり投げた。
先ほどからずっと見ていたラナの行動の再開だ。



「…仕方ないね」



このままでは今日は一日中、ラナのこの作業を見続けることになる。
最初は雪の重さに苦しんでいるラナを見ることを楽しんでいたが、それもそろそろ飽きてきた。