しかし、もうじき自分は両親の元を離れ、園田の妻になる。

とても幸せなのに、少し淋しくもなるから不思議だ。

何も、遠くへ嫁ぐ訳でもなく、会おうと思えばいつでも会える距離なのに。

それでも、園田との結婚を決めたことを悔やんでは居ない。

この湖面のように、穏やかな日々が続けばと願う。

本格的に付き合ってから、まだ1年ちょっと。

今のところは順調でも、この先も、いつもうまくいくとは限らないかもしれない。

それでも、きっと大丈夫。

根拠などないが、自分の両親を見ていたら、そんな風に思える。

それに、あれほど長い間すれ違い続けてきた園田と、あんな風に再会し、再び恋に落ちたことも、ただの偶然とは思えない。