「営業妨害といえば、リナのヨガ教室にも、前に変な女から電話あったんだろう？」

「うん…。もう、今は新規の受付はしていないって何度説明しても、無料体験のチラシがあるじゃねえか！って延々と喚かれて。それ、ずっと前のチラシだったのに…あっ！」

リナはハッとする。

「どうした？」

「そういえば、その電話の人、さっきの花嫁さんと声と口調が全く同じだった…」

「マジかよ…。まぁ、田舎だから、同一人物の可能性も充分あるよな。もし、また変な奴に絡まれたら、いつでも相談してくれよ。これからは家族になるんだし」

リナは微笑んで園田の横顔を見つめる。

「俺、何かおかしいこと言った…？」

「ううん。その時は変なトラブルになると嫌だから、父に相談したけど。そうよね…これからは園田くんが家族なんだもんね。頼りになるなぁ」