まだ、かすかに残る脈と体温に生きていることが確認できる。


呪詛は根源を断たなければ消せない。


今から山賊を探していたのでは間に合わない。


「お、お前、何を考えている」


自分の鞄からナイフを取り出す。


使うことはないだろうけど、念のために持っていろと言われてリュートに渡された。


ただの荷物になるはずだった。


「ごめんね」