ヴァンパイアに魅せられて〜絆〜

「笛を聞かせて」


話を戻すと、リュート君は荷物の中から笛を出し、拙いながらも一生懸命演奏してくれた。


決してうまいわけではない。


それでも懸命に吹いている姿にこの小屋にいる誰もが気を許していた。


もちろん、リュートも含めて。


だから、忍び寄る人影に気づくのが遅れた。