「……ほ……し」

上手く声が出なくて1文字ずつになってしまうが、私の声が唯花ちゃんに届いたみたいで驚いて私を見る。

「こ、小春ちゃん⁉︎」

「星、空を……眺めたの。昨日、楓くんと、一緒に。それだけで……十分嬉しいから、寂しくなかったよ」

「そっかそっか!」

唯花ちゃんに初めて話せることができて嬉しいし、唯花ちゃんもとても嬉しそうだ。

「あっ、そうだ! 今からあの喫茶店に行かない?」

「で、でも、ダイエットするってさっき……」

「ダイエットは明日から! 今日は私が奢るから好きなだけ食べていいよ」

「あ、ありがとう」

「行こう、小春ちゃん!」

「うん」

さっき学校でも楓くんと会ったけど、また彼に会えると思うと胸がドキドキして自然と歩みが速くなった。