せっかくなのでフィル様の疲れを治癒魔法で取り、王妃様への伝言が嘘にならないようにする。いつもの笑みを浮かべて、フィル様は猛然と政務をこなした。
途中でアイザック様が戻ってきたが、挨拶もそこそこにフィル様から書面を託されて執務室を後にする。再び戻ってきた時には一通の書簡を手にしていた。
しかしアイザック様の表情は渋く、どうも嬉しくない知らせのようだ。
「フィルレス様、こちらは国王陛下からです」
「嬉しい内容ではなさそうだね」
受け取った書簡に目を通したフィル様から、黒いオーラがだだ漏れしている。無言のままグシャリと書類を丸めて捨てた。
「はー……。アイザック、急ぎのものは終わらせてあるから後は頼む」
「かしこまりました」
「それからラティ」
「は、はい」
突然声をかけられて私は驚いた。フィル様はアイザック様から薄手のローブを受け取りながら言葉を続ける。
「僕と散歩に行かない?」
「はい、行きます」
今朝バハムートから聞いていた空中散歩だと思い、私は頷いた。
途中でアイザック様が戻ってきたが、挨拶もそこそこにフィル様から書面を託されて執務室を後にする。再び戻ってきた時には一通の書簡を手にしていた。
しかしアイザック様の表情は渋く、どうも嬉しくない知らせのようだ。
「フィルレス様、こちらは国王陛下からです」
「嬉しい内容ではなさそうだね」
受け取った書簡に目を通したフィル様から、黒いオーラがだだ漏れしている。無言のままグシャリと書類を丸めて捨てた。
「はー……。アイザック、急ぎのものは終わらせてあるから後は頼む」
「かしこまりました」
「それからラティ」
「は、はい」
突然声をかけられて私は驚いた。フィル様はアイザック様から薄手のローブを受け取りながら言葉を続ける。
「僕と散歩に行かない?」
「はい、行きます」
今朝バハムートから聞いていた空中散歩だと思い、私は頷いた。



