婚約破棄された王太子を慰めたら、業務命令のふりした溺愛が始まりました。2

「ところでフィル様とアルテミオ様は昔から仲がよかったのですか?」

 最初の頃、私に敵対心をむき出しにしていたアルテミオ様の態度は、本心だったと感じている。そうだとしたら、どんな心境の変化があったのか気になった。

「僕が隔離塔を出てから、すぐに打ち解けたかな」
「そんな前から仲がよかったのですね」
「ごめんね。アルテミオは王妃の動向を調べてもらっていたから、公にできなくてね」

 フィル様が申し訳なさそうにしているけど、きっと仕方ないことだったのだと思う。自ら毒を飲んでまで私を排除しようとする相手なのだ。

 彼らがミスをしてなかったら、私は自分の無実を証明できなかったかもしれない。

「ご事情があったのも理解できますから、仕方のないことです。最初の頃アルテミオ様が私を認めなかったのは、フィル様を思ってのことだったのですね」
「アルテミオ。僕のラティになにをした?」

 私の迂闊な言葉にフィル様がすぐに反応する。せっかく仲がいいのに誤解を与えてはいけないと、慌てて言葉を続けた。