そのパーティーで帝国の第一皇子から熱烈な視線を送られ、アレスの独占欲に火がついて、会場から丸見えのバルコニーで深いキスをされた。会場に戻った時のあの空気はいまでも忘れられない。
貴族たちとは視線が合わないし、ご令嬢は真っ赤になって俯いているし、帝国の第一皇子は不機嫌極まりなかったし、クライブ国王からは生ぬるい視線を向けられていた。
アレスはご機嫌で、私は鉄仮面のようにアルカイックスマイルを貼りつけていた。
「そうなんだ。一年半くらい前からやたら新書が届くんだよね。毎回なにかの誘いで、第一皇子が立太子する時も何通も送ってきたんだ。ずっと断ってるのにしつこくてさ」
「それなら一度は参加して、顔を立てた方がよろしいですね」
「うん、僕もそう思ったんだ。そこで外交経験のあるロザリアちゃんに、帝国の建国記念パーティーに参加してきてほしいんだけど頼めるかな?」
「建国記念パーティーはいつですか?」
「それが二カ月後なんだ。急で悪いけれど、報酬として今回の旅の費用も全額負担するし、なんならそのまま新婚旅行に行ってきてもいいから」
竜王様の言葉にアレスが食いついた。
「新婚旅行……!」
貴族たちとは視線が合わないし、ご令嬢は真っ赤になって俯いているし、帝国の第一皇子は不機嫌極まりなかったし、クライブ国王からは生ぬるい視線を向けられていた。
アレスはご機嫌で、私は鉄仮面のようにアルカイックスマイルを貼りつけていた。
「そうなんだ。一年半くらい前からやたら新書が届くんだよね。毎回なにかの誘いで、第一皇子が立太子する時も何通も送ってきたんだ。ずっと断ってるのにしつこくてさ」
「それなら一度は参加して、顔を立てた方がよろしいですね」
「うん、僕もそう思ったんだ。そこで外交経験のあるロザリアちゃんに、帝国の建国記念パーティーに参加してきてほしいんだけど頼めるかな?」
「建国記念パーティーはいつですか?」
「それが二カ月後なんだ。急で悪いけれど、報酬として今回の旅の費用も全額負担するし、なんならそのまま新婚旅行に行ってきてもいいから」
竜王様の言葉にアレスが食いついた。
「新婚旅行……!」



