地獄の底のその先へ

気晴らしにこの場所を探索することになり、ぺたぺたと床を歩く。
相変わらず、しもやけになりそうだ。もうなってるかもしれない。
そんな馬鹿げてることを思ったその時。
――カラン。
小さいのに、透き通って響く音が聞こえた。

「あ…!」

そして、さっきの音と面影が似ている声がした。曇っていない、透明な声だった。
おそらく、誰かいるのだろう。
声のする方へ、歩く。
ひたすら、振り向きもせず、歩く。
そして、見つけた声の主。
私よりも背は低いため、年下の割合が高い。

「初めまして。私、こはるっていうの。あなたは?」

私は、偽名を使った。