地獄の底のその先へ

聖母のような笑みを浮かべて、お母さんは私の頭を撫でる。
私が一人っ子だからって、こんなに甘やかさなくてもいいのに。私、もう高校2年生なのに。

「ふふっ。ありがとう、お母さん」

私も、お母さんに負けない柔らかいつもりの笑顔を浮かべた。
そして、自分の部屋にあがる。
一目散にベットにダイブした。

「…っ」

一瞬で枕がぐしょぐしょに濡れる。
しょっぱい小さなしずくが口に入って、吐きそうになる。
これはいつものことだから、吐かないけれど。