工場の外に出ると、そこは薄暗い工場内とは別世界だった。
初夏の陽射しが暖かく、ようやく心が落ち着く。
城内君が無事で良かったと思うが……
「知り合いだったの?」
気になっていることを聞いてしまう。
すると城内君は小さく飛び跳ねた。
よほど怖かったのかもしれない。
そして、青白い顔のまま彼は告げる。
「はい、後輩で……
まさかこんなところで出会うなんて……」
そっか。
世間は予想以上に狭くて、想定外のところで想定外の人と会ってしまう。
城内君にも色々あったのかな、そして、あのガラの悪い後輩に何もされなくて良かったよ。



