久しぶりに殺気を感じた。 その殺気は、目の前にいる数十人の人から発せられている。 いくらなんでもこんな大人数、無理だろう。 橘はマジで無傷で逃げたのか。 あいつは化け物か。 そして……矢田さんにみっともない姿を見せるのも、なんだかプライドが許さなかった。 「聞いてる。 またお前らが無理難題を俺たちに押し付けに来たと」 こつ、こつと重い足音が響きゆっくりと作業着の男性が前に出る。 薄汚れた作業に工具を持ち、やたら目の鋭い男を見て俺は構えた。