城内君は静かに聞く。 「矢田さん、昔何かあったんですか?」 こんなこと、人には言いたくない。 だけど城内君が心配しているから、私はこぼしてしまった。 「高校の時、いろいろあって…… 私、不良のターゲットにされていたりして…… だからそういう人、苦手なんだ」 ぐいぐい突っ込まれるかと思った。 だけど城内君は意外にも何も聞かなかった。 「……辛かったんですね」 そんな彼に言ってしまう。 「でも、今は幸せだよ。 みんな優しいし、春田さんだって普段はいい人だから!」