次の日…… 「矢田さん! 昨日、大丈夫でした!?」 自宅マンションを出た瞬間、焦っている城内君がいた。 城内君を見てどきっとした。 だけど必死で平静を装う。 「大丈夫って……なにが?」 なんて聞きながらも、昨日の出来事を思い出す。 私を笑いものにしていじめた、名前も忘れた同級生が、城内君を恐れていた。 城内君の名を知っていた。