お兄ちゃんなんて呼んだことはもちろんなくて

お兄様と客間で絵本を読んでると、中等部に通ってる梨々花お姉ちゃんが来た

「梨々花ちゃんだ〜」

「あ、姫ちゃん、こら走ったら転ぶよ」


梨々花ちゃんは、私を本当の妹みたいに接してくれるから大好きだ


梨々花ちゃんはいとこのお姉ちゃんなんだ!


「姫ちゃん、また絵本読んでもらってたんだね」

「うん!」


お父さんにお母さん、お兄ちゃんにメイドさん…それだけでも充分幸せだった


そして5年後の10歳の時、私が初等部5年生の時だった


突然知らない人達が家に来た

お兄様は15歳で、高校に通ってたから家が大惨事になってことは露知らず