その日は先生の紹介と、クラスの子の自己紹介で終わった


「姫ちゃん!この後予定とかある?」

私はカバンに今日配られた教科書などを詰め込んでると、颯人くんから声がかかった


「今日、か…うーん、寄るところあるんだよね。ごめんね、また明日誘ってね」

「そっか〜、仕方ないね、うん、また明日ね」


望月くんは友達と一緒にどこかへ向かっていた

帰りは兄がむかえにきてくれることになってるんだよね


あ、義理のお兄ちゃんの所へ行こっと!


私とお兄ちゃんは親が亡くなる前にできた義理の兄

私の面倒をよく見てくれたり、時にはダメなところを言ってくれたり

私もそんなお兄ちゃんが大好きだ

玄関に行くとポケットに入れていたスマホが震えた