男子校のお姫様は総長に甘く迫られました

「楓鈴の守られる存在のお姫様になって欲しいんだ」

あれ?このセリフ前にも言われなかったけ?

「ひめ?」

「あぁ、ただ単純に俺らのそばにいて欲しいってのもあるけどな」


どうしよう…凄く嬉しいんだけど…なんだろう?この気持ち

「あ、今すぐに姫さまになって欲しい訳じゃなくて、考え抜いたあとでもいいんだ」

「…うん、わかった」

私たちの話が終わったのと同時に幹部室のドアがガチャと開いた


「あれ?ひめ、ちゃ、ん?」

「えっ、豪さん?」

豪さんは手に持っていた買い物袋を床に置くと私が座ってるソファに駆け寄ってきた


「姫華じゃん、かよ、元気だっ、た?」

「豪さん…ううん、お兄様も、元気で、よかっ、た」

『はぁぁぁ?』

「お、ぉお、おにいさまぁー?」

私はここが倉庫ということも忘れて、豪さん、お兄様に抱きついた


お兄様に会うのは何年ぶりだろうか?

「あのね、まだ詳しくは話せないんだけど…お兄様は本当のお兄様なの」

「苗字がちげーけど?」

誰もがそう思うよね、苗字が違うんだからそんなわけないじゃんと何度も言われ続けてきた