1ヶ月後


「姫ちゃんようこそ!楓鈴へ」


私は初めて楓鈴の倉庫の中に入ってみた

辺りを見回すと、中はとても綺麗だった

スプレーで落書きとか書かれているものだとばかり思っていたから、拍子抜けだ

「なぁ、階段上がってこい!目の前にあるだろ?」

「うん」

新しい場所や怖い場所に来たら緊張や、恐怖で足がすくむとかあるけど、何故か私の心は落ち着いていた


何故か見に覚えがあるのは気のせいだろうか?


初めて来たような場所だと思うのに


「お邪魔します」

「あはは、ようこそ!」


私は向陽くんの姿を探したけど、見当たらなかった

「どうした?」

キョロキョロしてる私を不審に思った鮎川くんは私の手を取った