「お待たせっ!連れてきたよ」
雪城くんが、岩清水くんと紫崎くんと黄ノ宮くんを連れてきた。
頼んでいないのに…なぜ?
「まっちゃ…」
紫崎くんはすぐにまっちゃたんのそばに行き、抱きしめている。
突然すぎて、私はフリーズしてしまう。
だって、普通あんなこと…しないでしょ。
そして紫崎くんは、周りの女子生徒たちをにらみつける。
さすが、まっちゃたんLOVE!
黄ノ宮くんも、ゆっくりとみかんちゃんのそばに行って手を握った。
みかんちゃんの顔が、少しずつ赤くなっていく。
「先生、あの校則がある中チョコレートを回収するのは、ダメだろ」
塩田先生相手でも、堂々と意見を言っている岩清水くん。
さりげなく、シュガーちゃんの隣に立っている。
クール、なんてクールなの…。
こんなことを思っている余裕なんてなかった。
チョコレートを取り返さなきゃ…。
先生の方を見ると…雪城くんがさっとチョコレートを三人分奪い返していた。
「雪城くん…」
雪城くんがかっこよく見えるのは気のせいかな?
「春風さん…、ムカつくんだよね」
あの女子生徒が起こった声で言った。
結構ダメージが大きい…。
「なんか私弱いの、助けてっ…みたいなw」
ほかの女子生徒も笑っている、その状況がつらかった。