「何を言っているの?ミントちゃんは世界一…いや、宇宙一可愛いよ」
雪城くんが当たり前、みたいに言っていてとっても恥ずかしい。
「ゆ、ゆゆゆ雪城くん…私、そんなに可愛くないよ」
動揺しているの、バレバレだ…。
「はぁ!なに…こんな奴に雪城くんまで取られるの…。何なのよっ!」
一斉に女子生徒たちが職員室を出ていく。
安心してフッと体から力が抜けていき、ペタッと床に座る。
「ミントちゃん…大丈夫?」
雪城くんが起こしてくれる。
「あ、ありがとう…あのさ、雪城くん。そのチョコレート…雪城くんに渡そうと思っていたの」
「ほんとに…!嬉しい。あのね、バニラって呼んでほしいな」
ゆき…バニラくんと話していると、心臓がドキドキする。
まさか…恋?
でも、恋をしたことがなかったから、これが本当に恋なのかはわからない。
「ミントちゃん、好き…大好き」
バニラくんが真剣な表情で私を見つめて言った。
「わ、私も大好き」
バニラくんが大好きって言ってくれたように、私も大好きって気持ちをしっかり伝えたかった。
「僕、ミントちゃんが大好きすぎてホワイトデーまで待てなかった」
「っ、」
大好きって言われるたびに、ドキドキしちゃう。
「私も、バニラくん大大大好き!」
めいっぱい笑顔で言った。
チョコレート戦争なんかもあったけど、バニラくんと付き合うことになった日、バレンタイン。
みんなはバレンタインを、どんな風に過ごした?
バレンタインが、幸せな日になりますように。

                           END