そんなことを言いながら、手をぷらぷらっと前後に揺らす。


「だめです、こんなっ、学校で!」


と言ってふりほどこうとしているのに、朝陽くんが離してくれない。


「いいじゃん、俺たち、彼カノなんだから。こんなの、みーんなわかってることだから」


「ってそういうことじゃなくて!」


あたしがどれだけ言っても朝陽くんはあたしの手を離してくれず、結局手をつないだままクラスについた。