「ねぇ、みくちゃん」


授業と授業の合間、茉由ちゃんがお手洗いに行っているとき、同じクラスの森岡真菜ちゃんに話しかけられた。


真菜ちゃんは、あたしの席の後ろの後ろ。


席が近いから仲がいい。


「なぁに?」


あたしの横に立った真菜ちゃんを見ると、真菜ちゃんはこそこそ話でもするように、あたしの耳元に口を近づけた。