体が後ろに引き寄せられて、気づいたら航夜くんの腕の中。
航夜くんの甘い香りに包まれて、ドキドキする……。
「こ……うやくん」
「空羽は危なっかしすぎ……」
「……ありがとう」
恥ずかしくて下を向いたまま距離をとった。
びっくりなのと、航夜くんに抱きしめられて胸がうるさいくらい鳴ってる。
「ケガしてない?」
「うん、大丈夫」
おまけに心配までしてくれて……。
航夜くんは優しい。
いつも迷惑かけてばっかりだな……。
「ごめんね……」
「空羽がケガしてないならいい」
わたしがなにもなかったのは航夜くんのおかげだよ。
「手、繋いどく?」
綺麗な手を差し出してくれた。