「うん……?」
航夜くんはジッと見つめてきた。
なんだろう……?
「俺がいなかったら、空羽ひとりになるでしょ」
航夜くんがいなかったら……。
「そ、そうだったかも!」
あのふたりの間には割って入れなかっただろうなぁ。
いつも、わたしがひとりにならないように、そばにいてくれたのかな?
「ありがとう、航夜くん!」
「ん」
そのおかげもあって、航夜くんと一緒にいると安心できるよ。
「わたしたちも行こっか」
自然と笑顔が溢れて、お菓子屋さんを目指して歩いた。
航夜くんが隣に並んだとき。
「きゃっ……」
小さな石につまずいてバランスを崩しまった。
こ、転ぶ……っ。
「空羽!」