心配の声にびっくり。


やっぱり誤解してる……?



「蒼斗くんは友達なだけで、好きじゃないよ」

「顔まで赤くしてたのに?」



それは、蒼斗くんに航夜くんのことを言われたから……。


そう素直に言えたら……いいのに。


……そうだ。



「ね、ねぇ。航夜くん」

「……なに」

「こっち、来て……っ」



思い立って航夜くんの手を引いた。



「どうした? 空羽」

「行きたいところがあるの……!」



このまま部屋にいても気まずいまま。


いくら否定してもわかってもらえないなら、わたしが航夜くんを好きで選んだ場所を見せたら……伝わるかも。