【短】クールな彼とふたりきりの卒業旅行で。



航夜くんを……本気に……?


それは、どんな意味で……。



「蒼斗」



低めのトーンで蒼斗くんを呼ぶ声が聞こえた。


この声……。



「わ……っ」



後ろを向こうとしたら、腕を引かれて蒼斗くんと距離ができた。

ふわっと知ってる匂いに包まれる。


この感じ……。



「空羽に近づきすぎ」



わたしを抱きしめたのは航夜くんだった。


でも、なんだか怒ってる……?



「あー、うん。ちょっと話してた」

「わざわざ耳もとで話す必要ある?」

「そりゃあ……ねぇ?」



蒼斗くんが困った顔でわたしに答えを求めた。