これが恋だなんて、知らなかったんだよ。





きっと勝吾くんにとって私そのものがゲームソフトのようなもので。


自分から求めたときに与えられればいい程度。

だからこちら側から欲しがると、うんざりしてしまうんだ。


そして同じことしかできないから、しばらくすると飽きられる。



「そんなことないって、俺まえに言ったし」


「…ううん。そんなことあるんだよ」


「センパイの冗談が通じなくて空回るとこ。俺は良い部分だと思ってるけど」



自分の悪いと思っていた部分を、良い部分だなんて。

そう言ってくれるところは、三好くんの良い部分だ。



「三好くん、本当の愛って…なにかなあ」


「…愛、か。恋より上を聞くんだ俺に」


「…うん」



三好くんなら教えてくれる気がする。

なんとなく、そんな気がした。



「こうやって触れると、あったかいって感じて」



私の手が、そっと拾われる。



「こうやって握ると、幸せだって思って」



指がひとつひとつ絡められて、ゆっくり優しく、それでいて隙間なく握られる。



「それだけでいい。って、満たされること」



まるで光明を得た修行僧のように、私の世界はきらびやかな光で包まれた。