これが恋だなんて、知らなかったんだよ。





「……っ」


「センパイ?」



こんなふうに、回していた。
あの女の子も、勝吾くんの肩に。

ああいう積極的な女の子が好きなのかな……三好くんも。



「やっぱり私には…できないよ」



私にはできない。

やったところで、また空回っては「え、なに?」なんて言われてしまうかもしれないから。


そう思うと身体が無意識にも縮こまる。



「…じゃあ俺がやるから見てな」



えっ、

そう反応する前には、私の肩に重みが加わっていた。



「ね、怖くないだろ」


「…うん」



怖くない。
怖いどころか安心までする。

私の肩に乗せられている腕、ちょっとだけ意地悪な顔。


じっと見つめてみると、パチッと合わさる。



「はい今から5秒。いーち、にー、さーん」


「っ…、ちょっと、ごめ…ん」


「ふっ、3秒が限界って」



ちがう、シチュエーションがズルいの。

健全に向かい合ってどうぞ、なら、まだ頑張れたかもしれないけれど。


やっぱりお膝の上って、肩には手って…。



「ち、近すぎて…」


「じゃあちょっとだけ離れる。ちょっとね」