これが恋だなんて、知らなかったんだよ。





いちばん忙しくて混雑する土日にも入れてくれないのは、それは私がいたところでマイナスにしかならないからなんだって。

私がいたところで足を引っ張るだけだから、いないほうがマシだと思われているからなんだって。


───そんな陰口を言っては笑っている声を、聞いてしまった。



「みんなが……、こわい…っ」


「…うん。こわいね」



こわい。いつも、怖い。

ひとりで生きていけるのかなって、怖い。


時間は待ってはくれないから、私の身体だって成長していくから、ずっとお母さんとお父さんがそばにいてくれるわけじゃない。


大人になる日は必ずきて、大人にならなくちゃならない日が必ずきて、だけどそこでも私は周りからため息を吐かれつづけるんだって思うと。

どうしようもなく怖くて、生きていくことすら嫌になる。



「お母さんも、お父さんも、私のこと…、恥ずかしいってっ、思う…?」



私が小学校高学年あたりのときだろうか。

お母さんとお父さんはよく、担任の先生に呼び出されていた。


授業もみんなと同じようにやれていたし、算数、国語、理科、社会、保健体育、すべて問題なくついていけていたはずなのだけど。