これが恋だなんて、知らなかったんだよ。





「セレナ、もうそーいうのは危ないからやめろって言ってるでしょ」


『ええ~、だって面白いんだもん』



セレナにとってSNSは遊び、本命は俺。


だからどんなにSNSで男たちと出会ったとしても、それは“恋”じゃない。

彼氏というものでもなく、言ってしまえば自分自身にちょっとした刺激を与える趣味のようなもの。


そこに対する厄介な自覚はあるため、逆に面倒な価値観を持っていた。



「俺はそーいうの嫌だって言ってるだろ」


『でも言うだけでしょ?ナツくんって本当につまんない!』


「…なら別れる?」


『そしたらあたし、死ぬよ?』



ここが、俺がセレナを切り離せないところだった。


そもそもセレナに“自信”を与えてしまったのは俺で、その“自信”というものがセレナにとっては歪んで成長してしまった今。

誰よりも承認欲求を求めるセレナは、今はもう、ただそれだけが生き甲斐のようになっている。



『それにナツくんだってさーあ?あたし知ってるよ?一ノ瀬先輩と仲良いこと』


「…だったらもう終わってんね、俺たち」


『終わらないよ?だってナツくんが最終的にはあたしを選んでくれること知ってるし、あたしだってそうだし~』