これが恋だなんて、知らなかったんだよ。





それってこんな顔でしていいものなの…?

勝負服とやらは数着持ってはいるけれど、なんとも気分が乗らない今日である。



「しっ、仕方がないっ」



……ので、私が選んだ服はショートパンツに今度はジップ無しのパーカーという、部屋着と比べると98%は代わり映えのないものだった。


そして顔を隠してくれるマスクを装着。



「この時間だし、あのゴミクズ野郎とも会わないと思うけど」


「……顔、まだひどいから」


「ふっ、女の子」


「え?女の子、だよ…?三好くんには私が男の子に見えてたの…?」



コテンと首を傾けると、また気の抜けたような笑み。



「そーいうとこさ、ほんと困るんだってば」


「えっ、困る…?」



よく、言われるの。
昔から、言われる。

“桜乃ちゃんってちょっと変わってるよね”って。

マイペースすぎて、逆にそれがみんなに“変”って映っちゃうらしくて。


中学生になったばかりの頃だったかな。

スマホを持つようになって、私は自分でこっそり調べた。