これが恋だなんて、知らなかったんだよ。





男の子と、女の子。

身体や心の違いがあるように、伝わる言動にも違いがあるんだと。



「どーすんの。俺が今ここでセンパイを押し倒したりなんかしたら」


「そっ、それはっ、…危ない、です」


「そー。危ない」


「床はすごく、硬い…から」


「………」



しーんと、静まった。

目の前の後輩くんは私の言葉がどこか見当違いの的外れだったのか、



「柔らかかったらいーのかよ」



と、低い声でこぼす。

でもそのあとに気の抜けたように眉を寄せてくれるから、逆に私が泣きそうになってしまって。


そんな空気感を感じ取った三好くんは、ふっと負けを認めたように微笑んだ。



「センパイ。今からデートするよ」


「……え?」


「ほら着替えてきて。ノロマすぎたら俺が着替えさせることも可能」


「きっ、着替えてきます…!」



よく分からないけどヤバそう…!

すぐに階段を上って部屋へ入ったはいいけれど、私服を手にしては思考ストップ。



「で、デート……?」



って、言ってたよね…?

三好 奈都と、デート…?