僕のキャパシティイズオーバー

そこでライブに向けて集中していたはずの奏多が、僕の顔を心配そうに覗き込んでいる。

「水とってくるか?なんか冷やすもん持ってくる?」

「あーっ、大丈夫!ちょっと疲れただけだから!今日は久しぶりにお客さん側から見ようかな!?頑張って!」

僕は出来る限りの笑顔で逃げるようにその場を後にする。

……危ない。

出番前のアイドルに心配させるなんて、マネージャーとして言語道断。

大人しく野外のお客さん側から二人を見守ろう。

もう夕方で涼しくなってきてるし、なんとかなるよね。

飲み物を買おうと自販機の方に目を向けると、長蛇の列。

これを待っていたら√soleilのライブが始まってしまう。

今日のために特別なセトリを組んで、忙しい中練習してきた二人の姿を思い出してしまえば、見逃すわけにはいかない。

僕は飲み物を諦めてメインステージのあるグラウンドに足を踏みいれた。