「おかしゃ」
愛しい我が子の声にはっきりと目覚めた。
「慎里っ」
慎吾の腕の中から母親に手を伸ばし、抱かれたがっていた我が子を奪うように抱きしめた。
きゃっきゃっと機嫌のいい息子に頬擦りする。
「里穂。まずは医師の所見を聞いた方がいい」
慎吾は携帯画面を操作した。
医師の説明を動画撮影してくれたらしい。
……里穂は、母親である自分に直接説明がないことを不思議に思った。同時に彼女の迎えを待たずに慎里が退院していることにも。
慎吾は彼女の疑問を予想していたらしい。
「俺が連れてきたからな」
医師にとって、息子に付き添ってくれた慎吾こそが保護者である。納得した里穂は、説明に聞き入る。
診断した結果、慎里については髄膜炎や急性脳症などの重い病気の心配はないこと。
再び熱性痙攣が起こった場合の措置や観察時間など。
聞いている間、慎吾が里穂の肩を抱いてくれていた。自分より高い体温。がっしりした体に、こわばっていた心がやわらいでいく。
携帯画面がオフになり、うっとりとしていた里穂は体を起こそうとした。
「到着した、降りるぞ」
「ここ、どこ……?」
見知らぬ駐車場だった。
愛しい我が子の声にはっきりと目覚めた。
「慎里っ」
慎吾の腕の中から母親に手を伸ばし、抱かれたがっていた我が子を奪うように抱きしめた。
きゃっきゃっと機嫌のいい息子に頬擦りする。
「里穂。まずは医師の所見を聞いた方がいい」
慎吾は携帯画面を操作した。
医師の説明を動画撮影してくれたらしい。
……里穂は、母親である自分に直接説明がないことを不思議に思った。同時に彼女の迎えを待たずに慎里が退院していることにも。
慎吾は彼女の疑問を予想していたらしい。
「俺が連れてきたからな」
医師にとって、息子に付き添ってくれた慎吾こそが保護者である。納得した里穂は、説明に聞き入る。
診断した結果、慎里については髄膜炎や急性脳症などの重い病気の心配はないこと。
再び熱性痙攣が起こった場合の措置や観察時間など。
聞いている間、慎吾が里穂の肩を抱いてくれていた。自分より高い体温。がっしりした体に、こわばっていた心がやわらいでいく。
携帯画面がオフになり、うっとりとしていた里穂は体を起こそうとした。
「到着した、降りるぞ」
「ここ、どこ……?」
見知らぬ駐車場だった。



