真澄と求め合ったあの経験は、綺麗なカラーを伴って、私の記憶の片隅に棲みついている。 同じように彼も、忘れることはないはずだと私は信じている。 真澄が私に会えば、きっと彼の部屋で抱き合った思い出が、甘く切なく脳裏を横切るだろう。 私は真澄に会いたい。 だけど会うのはお互い自分を知り尽くした時であって、今ではないと思う。