「父さんは全く無防備で僕の尾行にも全然、気が付かなかった。北川君のお母さんもね。それなのに僕はうっかり彼の家の敷地に入ってしまったところを、外から帰ってきた北川君に見つかってしまったんだ」 「ええっ、じゃあ、真澄は兄の事を前から知っているの?」 私は更なる驚きに思わず大きな声を出してしまった。 そして慌てて口元を手で押えた。 「ああ、その時が初対面だった。だから北川君は三年前から僕のことは知っている」