「パパは家族の為なら何でもできるっていうような感じじゃないものね。私に対しても目に入れても痛くないくらい愛しているわけじゃない。かと言って全然、愛していないわけじゃないかもしれないけど・・・そんな状態でこれからも家族を続けて行くんでしょ?でもそれって中途半端って言うんじゃないの?」
「そんなこと言うなら、凛はどうなんだ。パパを愛しているか?迷うことなく人前でパパに向って愛していると言えるか?」
「無理」
「そうだろう?だけど凛はパパの娘として、あの家から学校に通い、パパの稼ぎで暮らして行くだろう?こういうのをお互い様って言うんだ」
父は皮肉な笑顔で言った。

