「三十年前だ」


「えっ?」 


「もともとパパは学生時代に真澄君のお母さん、北川さんと付き合っていたんだ」


「そっ、そうなの?」


「お互いに真剣な気持ちで将来のことも考えていたが、色々あって別れてしまったんだ。それから連絡も全く途絶えていたから、彼女が何処でどうしているのか知らないでいたが、三年くらい前に偶然に再会したんだよ」