「お待たせ」


おばさんは私たちが買ってきた食材を綺麗に皿に盛って運んできた。


ふと見ると私が割いた、えのきの石突の部分がすっかり切り落とされていた。


私はおばさんが困ったような顔を見せた理由が分かり、少し恥ずかしくなった。


卓上コンロの上の土鍋はもう既に煮立っている。


そこにおばさんと真澄が、次々と食材を入れていく。


みんな畳の上に座布団一枚だけ敷いてべったりと座り、座卓の上で燃える炎を見つめている。


私の家では有り得ない光景だ。