日頃の私を考えれば、仰天する場面だろう。


私はほとんど家族に逆らうことなく生きて来た。


だけどそれは単に逆らわないだけで、何でもにこやかに応じて来たわけではない。


反抗する理由もエネルギーもなかっただけのことだ。


だからいつも無表情で、特にパパの前ではあまり笑うことさえなかった。


それならいっそ反抗的な娘でも、拗ねてみたり泣いてみたりの感情を見せる方が、パパにしてみたら可愛いと感じたりするのかもしれない。


私は何のわがままも言わない代わりに、可愛くもない、あまり育てた甲斐も感じられないような娘だろう。