おばさんは食材を眺めながら、私達に向かって言った。


「じゃあすぐに用意しちゃうから、そっちでビールでも飲んで待っていて」


「手伝います」


何となく力の入った声が出てしまった。


何もそんなに力むことはないのに・・・


「えっ、いいのよ、香田さん。来てすぐお使いに行かされて疲れたでしょう?座って、ねっ」


「大丈夫です」


調理はできないが食材を袋から出して皿に並べるくらいのことはできる。