「いただきまーす!」
リリアナは具材を全て包み込むようにくるりと巻いて、大きく口を開けトルティーヤにかぶりついた。
もちもちでやわらかい生地の次にシャキッとした歯ごたえのマンドラゴラのスライスの食感がくる。中心のナマズはふっくらと、カエルはプリプリしていて色々な食感が楽しい。
ハリスの言った通りナマズとカエルはどちらも淡白な白身魚のような味わいだが、脂はしっかりのっている。カエルは香味炒めにして正解だったと思う。ナマズのフリッターとカエルの香味炒めが絶妙に調和して、ジューシーな旨味が口いっぱいにあふれ出た。
泥臭さは全くなくて、カエルの味付けに使ったガーリックパウダーとチリパウダーの香りが食欲を掻き立てる。
コハク用のトルティーヤは、外側をサッと炙ったナマズとカエル肉を巻いた。
それをコハクが美味しそうに食べる様子に満足しながら最後のひと口を飲み込むと、リリアナはまたトルティーヤに手を伸ばす。
「どうしよう、美味しくて止まらないわ」
「いつものことだろ。『カエルなんてイヤよっ!』って言ってたくせに」
リリアナをからかうテオは、すでに2本目を食べている途中だ。
「本当はイヤよ、カエルも虫も。でも料理の見た目でそれってわからなければ美味しく食べられるみたいね」
リリアナは今回、毒々しい模様の気持ち悪い毒ガエルを美味しく食べられたことで、料理の見た目の大切さを再認識した。
すると黙ってトルティーヤを食べていたハリスが口を挟む。
「でもゲテモノ料理っていうのは、あえて姿焼きとか姿揚げにして楽しみたいっていう風潮もあるからな。人によって『ゲテモノ』の基準もまちまちだし」
そう言われてみるとたしかに、魚の串焼きや姿揚げだって「怖い」「気持ち悪い」と思う人がいるかもしれない。
「人によってダメな基準が違うから、個々に料理の見た目を変えられるような魔法があればいいってことかしら?」
リリアナが何気なく発したひと言で、ハリスは首を僅かに傾げてなにか考えるようにトルティーヤにかじりついていた。
ほどよくくつろぎ、泥と霧の耐性アップバフもついたところでジョセフの捜索を再開する。
辺り一帯が濃い霧に包まれたのは、その直後のことだった。
リリアナは具材を全て包み込むようにくるりと巻いて、大きく口を開けトルティーヤにかぶりついた。
もちもちでやわらかい生地の次にシャキッとした歯ごたえのマンドラゴラのスライスの食感がくる。中心のナマズはふっくらと、カエルはプリプリしていて色々な食感が楽しい。
ハリスの言った通りナマズとカエルはどちらも淡白な白身魚のような味わいだが、脂はしっかりのっている。カエルは香味炒めにして正解だったと思う。ナマズのフリッターとカエルの香味炒めが絶妙に調和して、ジューシーな旨味が口いっぱいにあふれ出た。
泥臭さは全くなくて、カエルの味付けに使ったガーリックパウダーとチリパウダーの香りが食欲を掻き立てる。
コハク用のトルティーヤは、外側をサッと炙ったナマズとカエル肉を巻いた。
それをコハクが美味しそうに食べる様子に満足しながら最後のひと口を飲み込むと、リリアナはまたトルティーヤに手を伸ばす。
「どうしよう、美味しくて止まらないわ」
「いつものことだろ。『カエルなんてイヤよっ!』って言ってたくせに」
リリアナをからかうテオは、すでに2本目を食べている途中だ。
「本当はイヤよ、カエルも虫も。でも料理の見た目でそれってわからなければ美味しく食べられるみたいね」
リリアナは今回、毒々しい模様の気持ち悪い毒ガエルを美味しく食べられたことで、料理の見た目の大切さを再認識した。
すると黙ってトルティーヤを食べていたハリスが口を挟む。
「でもゲテモノ料理っていうのは、あえて姿焼きとか姿揚げにして楽しみたいっていう風潮もあるからな。人によって『ゲテモノ』の基準もまちまちだし」
そう言われてみるとたしかに、魚の串焼きや姿揚げだって「怖い」「気持ち悪い」と思う人がいるかもしれない。
「人によってダメな基準が違うから、個々に料理の見た目を変えられるような魔法があればいいってことかしら?」
リリアナが何気なく発したひと言で、ハリスは首を僅かに傾げてなにか考えるようにトルティーヤにかじりついていた。
ほどよくくつろぎ、泥と霧の耐性アップバフもついたところでジョセフの捜索を再開する。
辺り一帯が濃い霧に包まれたのは、その直後のことだった。



