少しずつ少しずつ、
時間は過ぎていった。


そのうち、あいつのことも忘れられると思ってた。



でも今でも…


本当は今でも…レイのことが。



好きなのかもしれない。






『莉衣。今から出れる?』


「あ、うんいいよ」

こうやって呼び出されるのも久しぶりだ。


もう、1年が経ったんだから。


「やほー莉衣。こっちだよー」


「久しぶりー。今日は何の用?」