「うん、平気だよ。今、こうして目の前にいるのが桜だから。まぁ、ちょっと
緊張するけど……、でも、大丈夫、私の事なら心配しないで」

「……麗」
いとおしそうに、私を見て目を細める桜は手を伸ばしてきてーー。

しゅるり、と私のポニテをほどいた。
「麗は、ポニテも可愛いけど、ストレートの髪も綺麗だな」

桜は私の髪の束を手ですくって、ちゅっとそこにキスを落とす。
そして、桜が徐々に顔を近づけて、私の唇と彼の唇が重なった。

最初は、触れ合う程度のキスだったけれどーー、だんだん深く、
濃厚になっていく。

角度を、何度も何度も桜は変えて、私もそれに答えようと、桜の背中に
手を回して、力をこめた。

桜のキスは、獣のような、むさぼられるキス。
やがて、舌まで入れられて、2人きりの密室に淫らな声が響く。

私は、桜の気がすむまで、必死でキスし続けたのであったーー。