「なに勝手に入って来てんだよ」
脱衣所からひょいと出てきたのは……。

「き、きゃああああっ! 洋服ぐらい着てよ!」
ボクサーパンツのみ履いた、タオルで頭をふいている上半身裸の桜。

真っ赤になっているであろう顔を、私は必死に手で隠す。

「は? 別にいいじゃないか。下は見えないだけマシだろ。……ったく
お前は免疫が無いことはよくわかった」

2回目に姿を現した桜は、今度はちゃんと服を着ていて、ようやくホッとする。
だけど、制服の着こなし方は、相変わらず崩れているけど。

「……そんなんじゃ、体育の授業の時もお前、心がもたないぞ」
「は? 一体どういうこと?」

けど、桜の返事は返ってくることは無く、ようやく用意が済んだ桜と
一緒に私は、学校へ向かった。