イヤーカフを両耳に付けて、アッシュグレーの髪色をしたイケメンの男子は、
紛れもなく、あの真夜中で出会った桜だった。

驚きで固まっている私をよそに、桜は何故かすとんと隣に座りこむ。
そして、私の顎をくいっと持ち上げた。

「なぁ、俺の女になってくれよ」
「……は? な、なに言ってーー、」

と言いかけて、あっけなくソファの上に押し倒され、何かが首に這うような
感覚に襲われる。

よく見ると、桜はザラザラした舌で私の首筋に沿って舐めていた。
羞恥心で顔が赤くなる私。

「あー、こういうの初めて? もしかして処女?」
自身の唇をぺろりと舐め、さらに桜は口の端をにやりと上げる。

「なによ! 処女で悪かったわね!」

ムカッとした私は抵抗して覆いかぶさるような体制になっている桜の胸を
強く押したけど、ぴくりとも動かない。

私は、桜に散々身体の至るとこを舐められるのであったーー。