「呼び方の距離を近付けるとか。ルイくん、とかルイ、でいいっすよ? たぶん僕ら、そんな歳変わらないっすよね?」
「じゃあ……、ルイ、くん?」
「うん。敬語も取っちゃっていいっすよ」
「ええ……、な、なんか恥ずかしいです」
キョウダイ以外にはこの話し方が染み付いてしまっているから、逆に口が馴染まない。
ただの口癖というか……。正直にそう打ち明けると、ルイくんもわかってくれたようだった。
考えれば、彼も似たようなものだ。
互いに『リンちゃん』『ルイくん』と呼び合う。それだけでもかなり距離が縮まったように感じる。
「待たせたわね」
といったところで、やっとルカさんが戻ってきた。
側に光峰さんの姿はない。
「二人に来てもらいたいところがあるの」
ルカさんは、心なしかすっきりしているように見えた。
一瞬、光峰さんの不幸を考えてしまう。ないと思いつつも、彼がいない説明をこじつけるように。
「すみません、……光峰さんは」
不安に耐えられず、わたしは聞いていた。



