わたしに手を貸してくれることはないよね……。
「はあ……わかりました」
「へ……」
「いいですよ。私も行きましょう」
まさかの答えだった。
聞き間違えの可能性もある。
「えっと、今なんて……」
「言いません。早く支度してください」
「は、はい……っ」
光峰さんの気持ちが変わらない内に、小走りで部屋に戻った。
「リンちゃん、前会ったときと雰囲気変わったっすね」
「そうでしょうか」
「あー、毎日見てるとわかんないっすよね。表情とか、明るくなってるっす」
「花屋で売れそうですか」
「うーんそれは──、リョウくん? 今回はそういう話じゃないって言ってるじゃないっすか」
「あなたのボスが、自分のテリトリーに来させて遊びで終わるとは考えられません」
「もー……あ、わかった。リンちゃんが心配なんすね?」
「心配などしていません」



